9/08/2012

2012年、雨

今年はこんなにも土砂降りで、まるで人の心を洗っているかのようだった。

わたしは、いろいろ詰め込みながら、時間ばかり過ぎて行った今年の疲れがどっと出て、
まる2日間夜も昼も寝続けた。

おかげでやっと正気に戻って、生き物に近づきつつあるかのように動き出した。
写真を選んでいるうちに、今年のみんなの顔がさわやかに見えるのに気がついた。



2009年から彼らを見ているけど、その間にいろんなことがあって、いろんな彼らの顔を見せてもらってきた。
でも、その中にわたしの存在はないと思っていたけど、いつの間にか写真を通して彼らの中に存在していたのを知った。
ほとんど話をしたことがなくて、このブログの意味も未だにつかめないまま、どうして踊り以外の彼らまで撮っていたのか。
それが私の存在を見つける手段だっただけだったのかもしれないと思いつつ、達成感もなく。

それが、私がひとつのジャンルとしてOGURAを見てもらってきながら、小倉先生の表現する世界を理解しようとしていた自分を見つけた。



今年、高知でOGURA DANCE の個展をしていただいた時、小倉先生がその写真の中を踊りだした時、わたしは彼をビデオに収めていた。(クリックしてね)
これは、OGURAとわたしのコラボとして仕上がったと思った。
音は編集しなおさなくちゃいけないのにそのままで、ボリュームを小さくして映像を見てもらわなくちゃいけないけど。

よさこい踊りが作品になるとは思っていなかったけど、先入観を抜きにして真正面から見てもらえれば、わたしが表現したかったOGURAの世界を理解してもらえるんじゃあないかと思った。

 よさこい写真を記録ではなく、アートにする。それは今回成功したのかもしれないと思えた。

わたしは、アトラクト・ラルゴでの写真展をたくさんの人に見てもらいたいとは感じていなかった。
ただ、AZUKIのみんなに見てもらえることが一番重要だった。

それでも、意外にいろんな方が見に来て下さっていた。
高知の写真関係の方々が、それも2回も足を運んでくださった方が何人もいらっしゃったことが驚きだった。
 写真の展示方法としては邪道かと思える見せ方だったが、わたしにはそれが彼らを見せる方法だったから、仕方がないね。

写真を見せるのではなく、写真を使った空間を、OGURAが見せるひとつの世界と感じてもらえればと思った。
その中で踊っている彼らは、今も動いている途中で、その中に身を置いた方々がいかに感じ取ってくれるか。それは、今度は見る側に任せるだけ。

 OGURAが見せる踊りもたぶんそんな感じかなと思う。

2 comments:

  1. MAKIKOさんの写真を見たとき、やっと、自分が伝えたいものを表現してくれるものに出会ったと思った。
    映像に関してど素人の自分が、ビデオの編集を行うのも、求めているものを作ってくれる人がいなかったから・・・。
    ただきれいなだけの、作品なんてつまらない。

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    Replies
    1. Takahiro Oguraさん、

      アーチストってほんとにおもしろいですね。
      これだからアーチストを撮るのをやめられない。
      ますますいろんなアーチストを撮りたくなりました。

      全て偶然の出会いなのだけど、次々と日本でもヨーロッパでもアメリカでも、アーチストたちに出会うことになった私は、OGURAを出発点としてアーチストを私なりにアートにするプロジェクトを展開しようとしています。

      何人かのアーチストを撮影するためにまた、10月からパリに行きます。来年はNYとドイツで撮影が決まっています。

      アーチストを撮影する時に、私にとって一番大事なことは、私がそのアート的存在に何かを感じることなんです。

      撮る時はなんにも考えてないので、自分が何かを感じてくれないと何も撮れないんです。

      そういう意味で、OGURAとはとっても嬉しい出会いでした。
      ありがとうございます。

      Makiko

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